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bosyuというサービスを作って譲渡するまでの流れ

bosyuCasterさんに譲渡しました。

bosyuの運営会社について

bosyuは株式会社Basecampのサービスとしてリリースしました。普段はデザイン制作、プロトタイプ開発を仕事にしています。

9月で設立1周年を迎えるのでロゴを新しく作りました。

bosyuを作ろうと思ったきっかけ

自分が欲しいと思ったのが一番のキッカケで、MVP開発の事例としても丁度良い規模なので作ることにしました。

・MVP事例のポートフォリオワーク
・Twitter × OGPサービス増えた時期で自分でも作りたくなった
・規模的に丁度よく初期投資 / インフラコストも低い
・人材領域はマネタイズチャンスが多い
・最悪流行らなかったらクローズしやすい
・自分で使って数人採用できれば採算が合うような気がする
・実際にbosyu経由で複数のフリーランスの方と一緒に仕事してます

「譲渡した場合は折半」の約束でエンジニアを巻き込んだ

昔同僚だったエンジニアの沖津さんに副業で依頼しました。

誘う時に「開発費用でイニシャルN万円」「譲渡した場合は実費を差し引いた利益の折半」という約束で声を掛けて、譲渡が決まったので約束通り折半しました。

・僕がサービス設計、デザイン、その他全部
・沖津さんはインフラ、プログラミング、技術周り全部

役割分担を決めて合意しましたが本業がある中、口約束だけだと進捗が悪かったのでリスクをとって前払いで開発費用を支払いました、

お金が動くと緊張感が生まれて、この時から責任感が強くなった気がします。

これ絶対流行ると思う!サービスが流行ったら恩返しするから!」みたいな感じだと途中で失速しますよね。人を巻き込む時は自分もリスクを背負うのが大事だと改めて感じました「この人も先にリスク追うんだからやりきるだろう。この船に乗るか」と思われるのが信頼関係につながる気がします。

開発プロセスの時系列まとめ

リモートワークで開発しました。

開発期間中に一度だけ休日に集合して細かい仕様を詰めた時がありましたが、それ以外はSlackでやりとりして開発を進めました。

1. アイディアを思いついたら先ずSlackのchにテキストでまとめる(1月)
僕は、アイディアを思いついたらSlackで一人chを作ってまとめていきます。最初はインターン募集サービスで「The Intern」というサービスで考えてました。好きな映画 マイ・インターン の影響です。

3. 叩きができたらメンバーを巻き込んで議論する(1/24)

4. 弁護士チェック / 商標チェック(1/26)
アイディア止まりにならないよう懸念事項は事前に潰しておきます。このサービスの場合は人材斡旋業に抵触したり法的な問題は無いか、商標確認などフィージビリティを確認します。

無駄足になるのが嫌なので、弁護士確認するまでは手を動かさず、OKがでた後に開発開始。

bosyuというタイトルに関しても商標侵害の可能性が無いか弁理士相談後に下記で商標出願をしてます。

【第35類】求人情報の提供,人材の紹介及び職業のあっせん,人材の紹介及び職業のあっせんに関するコンサルティング,他人のための履歴書の作成,求人企業に対する求職者の履歴書の発送の代行

効率化のために、Facebookメッセージで対応してくれる弁護士、弁理士に限定して依頼します。下記の2社はスタートアップでも現実的な費用感で、親身になってくれるのでとてもオススメです。

弁護士:斉松日会計法律事務所
弁理士:バード国際特許事務所

5. デザインを作りながらブラッシュアップしていく(2/上旬)
僕の場合は手を動かしながらサービスを考えていきます。UI案を作ったらキャプチャシェアを繰り返してブラッシュアップしていきます。ほぼ独り言に近いです。Twitterをしながら開発しているイメージです。

テキストとキャプチャをつぶやいて仕様ズレをなくすのがコツです。

OGPデザインを作ってる時に、よく考えたらインターンに特化せず何を募集して良いんじゃないかと思ってサービス名を bosyu に変更しました。

boshu ではなく bosyu にしたのはロゴのバランスが美しかったのとドメインの空き状況。ロゴはこのタイミングでカーニングを気にしちゃうと手が止まるので、後に回せるモノは後回しにしてドンドン開発を進めます。

7. そんなこんなで開発を進めて4/11にリリース
途中でリソースがキツくなったので、知り合いに相談して協力してもらい4人体制で開発しました。

Slackのchを作ったのが1/9なので考え始めてから約3ヶ月でリリースしてます。リリース日にBasecampとして、初のプレスリリースを打ちました。

PRTIMESは「会社設立 2年を経過するまで毎月1回、プレスリリースを無料配信」できるので使わない手はありません。原稿は他社のを見よう見まねで作りました。

・TwitterやFacebookのつながりを活用したソーシャル募集サービス「bosyu」正式リリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000032965.html

bosyuリリースは1300人程度にリーチできました。PRTIMESオススメです。

開発メンバー
・坪田:サービス企画、PM、デザインなど
・沖津さん(副業):インフラ、プログラミング、技術周り全部
@naokie (副業):フロントエンド
@leo:デザイン
※リアルな場で全員集合は一度もしてないので、焼肉打ち上げ行きましょう

リリース日初日は、多くのインフルエンサーに使っていただいたり、半日で1000ユーザーを超えてみんなで盛り上がりました。

やっぱりリリースは何回体験しても楽しい。

しかしバグも出るので対応していく。

リリース初日にTwitterのトレンド入りしてみんなでお祭りモード

ユーザーの意見を拾ってはシェアし、みんなで喜びを分かち合う

けんすうさんのつぶやきで一気に広がりました。自分の作ったサービスがインフルエンサーの人に使われてバイラルしていく流れはめっちゃテンション上がります。

ノンプロモーションでも多くの人に使われ、仮説も証明できて嬉しい。

開発ツールについて

タスク管理ツールやコンフルエンスなどは使わずに進行はSlackのみで進めました。みんな副業として関わっているので、複数ツールに跨ぐと確認工数が増えるため「事業に関わる事はbosyu」「開発はbosyu_dev」chでSlackだけ見れば状態がわかるようにしました。

利用ツール
Slack / Sketch / Abstract / Github / GCP / Googleデータスタジオ / Misoca / クラウドサイン

事業譲渡先の探し方

リリース後の立ち上がりが良く数字も自然に伸びていったので譲渡先を探し始めました。

僕も譲渡経験は無いのでネットで調べてM&Aクラウドに登録、Twitterでつぶやく事から始めました。Twitter経由で5人くらいの方にお会いして結果的にCasterさんに譲渡する流れになりました。

ロックアップ条件付きでの提案もありましたが、僕が新規事業立ち上げを好む性質で動きやすい環境をキープしておきたい理由で、ロックアップと競業避止は特に慎重に話を進めました。ここでも弁護士の方に相談してます。

Casterに決めた理由

・個の採用に対する考えと石倉さん(@kohide_I)のビジョンが一致
・話の展開が早かった
・譲渡後のグロースを一緒に取り組めそう
・競業避止条件について柔軟に対応してくれた

譲渡に関していろいろな方に相談させていただきありがとうございました。色々勉強になったのでまた何かで還元したいと思います。

bosyu事業で使ったお金は200万円位

使ったお金はだいたい200万位で内訳はこんな感じです。

デザイナーやエンジニアが事業立ち上げする時の参考になればと思います。全部一人で開発する場合は、実費20万円位でできるような気がします。

・商標出願:¥43,558
・弁護士費用:¥128,000 (利用規約+譲渡契約チェック)
・サーバーコスト(GCP):無料範囲内
・ドメインやツール代とか:数万円
・あとは大体人件費(役員報酬0円なので僕の稼働は0円計算)

今後も新規事業を立ち上げ続けたい

僕のトラックレコード
・大規模PFの運営・リニューアル(livedoor Blog / mobage)
デザイン組織の立ち上げ
・新規事業を色々立ち上げと失敗
デザイン思考で中国向けの育児スタートアップ立ち上げ
・自分で立ち上げたサービスの事業譲渡 <= New

今後やりたいこと
・スタートアップ出資+プロトタイプ制作
・どこかと協業スタイルでの事業立ち上げ
・また自社サービス立ち上げてイグジット
・エンジェル投資
・VCと連携してプロトタイプを作り続けたい

僕は小規模から大規模までどんなアイディアでもデザインドリブンで実現化していくのが強みです。「スタートアップ出資+プロトタイプ制作」は最近特に興味あるので、そんな人が居ればぜひお声掛けください〜

Basecamp社の「bosyu」事業を譲受、働き口の多様化を促進
http://caster.co.jp/810

リモートワーク人材事業のキャスター、SNSでカジュアルに人材募集ができる「bosyu」を事業譲受
http://thebridge.jp/2018/08/caster-acquires-bosyu

引き続きbosyuを盛り上げていきたいと思います!

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